本専攻は、生活文化学科における生活文化学コースでの研究・教育内容をさらに発展・深化させ、より高度な研究能力と知識をもつ人材の養成を目指しています。

教育理念

21世紀の社会を取巻く諸問題に対して、生活文化という視点から課題を発見し、解決できる人材を養成します。

男女共同参画、環境保護、高齢化、少子化など、現代の生活に関わる課題は極めて多様です。本専攻では社会科学と人文科学にまたがる教育カリキュラムを用意し、日常の身近なところから問題を掘り起こす課題発見能力、諸問題の複雑な相互連関まで含めて明らかにする論理的分析力、研究を現実社会への提言に結びつけることのできる応用力をあわせ持った、真に社会に貢献できる人材の育成に努めます。

履修科目

21世紀の社会を取巻く諸問題に対して、生活文化という視点から課題を発見し、解決できる人材を養成します。

博士前期課程の学生は、「専修系」と「複合系」いずれかひとつの履修系列を選択することになります。「複合系」を選択した場合、他学部、他学科の科目も含めた幅広い科目から選択して履修することができます。

履修系列目的修了に必要な単位
専門科目その他の科目
専修系専門深化30単位以上特に規定しない
複合系視野拡大等22単位以上8単位以上

授業科目は社会学(家族、ジェンダー、福祉など)、経済学(消費、生活領域)、文化人類学、社会心理学、歴史学、法学など多彩な学問領域に広がっています。

求める学生像

生活文化学専攻では、家庭生活を中心とする人間的スケールから生活環境のあり方を考えるということに、強い興味と関心を持つ学生を求めています。社会科学、人文科学の分析視角を創造的に融合させることによって、身近な「世界」の中に、新たな認識・知識を発見していくことに対して意欲的な学生を、文系・理系を問わず歓迎します。

修了生の進路について

修了生の進路としては、国家・地方公務員などの行政領域(一般行政職、家裁調査官等)、中学・高等学校教員、地域団体の女性リーダー、各種企業の企画・消費者・福祉部門、シンクタンクなどへの進出が期待されます。後期課程に進学して大学・短大・研究所などの教員や研究者を目指す人も多数います。

修士論文

令和4年度

テーマ研究室
コンドームの表象
―ティーン誌にみる啓発されるコンドームとその受容―
山崎研究室
記述的規範が奈良公園へのプラスチック袋の持ち込み自粛行動に及ぼす影響
―シナリオ実験を用いて―
安藤研究室
小規模農業生産関連事業体の事業展開及び継続に関わる意思決定要因
―社会関係資本の視点から―
青木研究室

令和3年度

テーマ研究室
現代日本の「脱毛プロパガンダ」
―脱毛広告の表象分析を中心に―
山崎研究室
体臭の文化史
―近現代日本における不可視の身体とその表象―
山崎研究室

令和2年度

テーマ研究室
唐代社会における和姦
―唐律と事例の分析から―
三成研究室
ジェンダーの視点からみる中国女性の手工芸
―女紅文化の伝統とその変容―
山崎研究室
民国期(1912-1949年)における性教育論と実践
―『教育雑誌』を中心に―
三成研究室

令和元年度

テーマ研究室
女性農業後継者の就農経緯と継承者となる過程に影響を及ぼす社会規範青木研究室
教育施策にみられる性別役割意識の変遷
―文部時報の分析を中心に―
三成研究室
『中国婦女』(1939.6-1941.3)における「婦女工作」の研究三成研究室
中日大学生の援助行動についての研究
―信頼感・心理的負債感・援助規範意識に着目して―
安藤研究室
ジェンダーの視点からみる炎上CM
―日本におけるジェンダー炎上CMの現状及びその背景―
山崎研究室
戦後日本の「新選組」イメージの受容山崎研究室